さて、お東陽先生インタビューの第二回でございます。
例によって長いです。
状況は前回の終わりから。2人揃って熟所専門誌を覗き込んでいるという、どうしようもない絵ヅラでのスタートです。
◆限界はあるよねの章
スズキ「うわぁ〜・・・この女性とか、もうお母さん、お婆ちゃんって感じで、僕は完全に無理ですが」
お東陽先生「ああ、この人は僕もきついですが」
ス「そうなんですか。限界はあるんですね」
東「しかし、これから先どうなるかはわかりません。許容範囲が広くなるかも」
ス「あ、そうですね。普通の趣味の方でも、自分が老人になったら同世代のお婆ちゃんが好きになったりしますもんね」
東「そうそう。だから、熟女好きが年寄りになったらどうなるかってのはわかりませんね。百歳くらいまでいけるようになるかも」
ス「・・・そういえば、先日、『ダ・ヴィンチ』で先生を取材した、ライターの田中さんにお会いしましたよ。そのインタビューで『うすバカ風俗伝』の表紙の塗りにはパソコンを使われたとありましたが、今はパソコンを使われるのですか?」
東「いや、僕自身は使いませんね。一度、人のパソコンで試したことはあるのですが、普段の筆とは感触が違うし、無理ですね」
ス「ペンタブレットとかですね。まだまだ、実際の筆やペンと同じというわけにはいきませんね」
東「いつか機械が進化して、まったく同じ感触になれば使うかもしれませんけどね。まだまだ筆ですね」
ス「パソコンでお東陽タッチが出せるようになったらすごいっすね」
東「パソコンを使いこなせば、わたせせいぞうさんみたいな雰囲気に挑戦できるかもしれんですね」
ス「兄貴や辰が、ひらがなばっかりの小粋なセリフをのたまうわけですか」
◆落としてないよの章
ス「そういや先日スーパーで、はなくまゆうさく先生の絵柄のお菓子(プリッツ)が売ってました」
東「本当ですか? 最近、映画とかにもなってましたよね」
ス「『東京ゾンビ』ですね」
東「根本敬さんの絵がついたお菓子とか出ないもんですかね(笑)」
ス「原色テカテカのパッケージになりそうですね。食欲そそられますかね? あ、映画と言えば先日、先生の映画を撮られた工藤監督にお会いしたんですよ」
東「ダーティ工藤さんですか。撮影はこの部屋で行ったんですよ。最近どうしているのでしょう」
ス「『東陽片岡のあま〜い生活(仮)』を公開してくれる映画館を探しているようでした」
東「あの人も、漫画に描き易い人なんですよね」
ス「さすが個性がありますよね。でもご対応は紳士的でした。
・・・そういえば、工藤監督をはじめとして数人の方からうかがったんですが・・・」
東「はい」
ス「申し上げにくい話なのですが・・・スペリオールでの連載(お三十路の町)が終わったのは、原稿を落とした(出版までに原稿が間に合わなかった)ために打ち切りにされたから、という噂は本当ですか?」
東「ああ、あれねー、ハハ、落としてはいないですよ」
ス「あっ、そうなんですか! 大変失礼なことを。しかしこれで先生の冤罪も・・・」
東「いつもいつも締め切り破ってギリギリだったんで、先方が怒っちゃったというのが本当です。落としてはいないですな、ハハ」
ス「・・・・・・」
−皆さん、お東陽先生の「原稿落として打ち切り疑惑」は見事に晴れました。プロフェッショナルである先生は、原稿を落としてなどいませんでした。ただ、締め切りを守らなかったために打ち切られただけなのです。やったぜお東陽先生。
◆言葉だけでもうれしいわの章
ス「先生のサイン会なり講演会なり、イベントを望むご意見もよくいただくのですよ」
東「そうなんですか。前に、編集者やライターさんの集まりでもやりましたよね」
ス「あの微妙な雰囲気はよかったですね。失礼ながら、『この人誰?』という空気が満ちていて」
東「ああいう雰囲気は、自分でも噴き出しそうになりますね。逆に楽しめました」
ス「あの講演会はいいとしても、僕がイベントを開いたときにああいう空気になったら申し訳ないなあと心配しているのですが」
東「いや、そういう微妙な空気は内心で笑えますからね」
ス「そう言っていただけると幸いです。やってみたいですね、イベント」
東「そういやTシャツの絵、なかなか描かなくてすみませんねえ。最近は仕事がのっているので、ドヒャーッと一気に書いてしまおうかと思っていますが」
ス「そうですか(不信)。でも、気にかけていただけていて幸いです。そろそろ出したいですね。先ほど申し上げたライターの田中さんからも、Tシャツまだですか、とご意見があったのですよね?」
東「ああ、おっしゃっていました」
ス「始めは思い付きでしたが、花村萬月先生など、偉い先輩方も気にかけてくださっているので励みになります。ポシャらせるわけにはいきません。僕も製作のめどはつけていますので」
東「花村さんも知ってるんですか。どうにかしないとね」
ス「お忙しいでしょうけど、ぜひ。・・・と、そろそろ締めなのですが、恐縮ながら、このインタビューを見てくださっている方々のために、プレゼント用のサインをお願いできますか? 色紙とボールペン持って来ました」
東「あ、いいですよ(色紙を見る)。この紙なら、いつものやつでいけるかなあ(仕事場に入り、筆を持ってくる)
ス「お、それは、原稿を書くのに使われているやつですか?」
東「そうです。このほうが描きやすいですから」
ス「うわー、ありがたいです。本当、ちょこちょこと、お名前を書いていただくだけで結構ですので・・・」
東「はい・・・でも、描いているとノっちゃうんですよね。絵もつけましょう・・・(カキカキ)」
ス「(こんなにノっているなら、早くTシャツの絵も・・・いや、黙っておこう)」
東「このマーク(噴火しているようなマーク)を描かないと寂しいんですよね・・・できました」
ス「おお、別々の絵柄! かっこいいバージョンの自画像と、トメさんですね」
東「はい」
ス「サービス満点のサイン、ありがとうございました。今後とも応援しております。Tシャツやイベント、実現していきましょう」
東「はい、応援してくださる皆さんにも、よろしくお伝えください
というわけで、2回に分けてお送りしましたお東陽先生インタビュー。
ご本人に「打ち切られたんすか?」と聞くなど、タブーを設けない無礼な質問にもにこやかに答えてくださった先生のお人柄、皆さまにも感じていただければ幸いです。
そして最後に、インタビュー中にもありましたお東陽先生のサインを2名様にプレゼントいたします。普段、原稿を書いている筆で描いてくださった、お東陽マニア必見のミニ色紙(とか煽ってみました)。
小型の色紙に描かれた「かっこいいバージョン自画像」と、「トメさん」の2種類。タテ、ヨコとも14cmくらいです。
ご希望の方は、4月末までにスズキまでメールにてご連絡くださいませ。
何かメッセージをいただければ嬉しいですが、別に強制ではないです。「色紙くれ」だけでもいいです。
(※5月追記:募集は締め切りました。ご応募ありがとうございました)
公平な抽選の上、当選した方にだけ送付先をおうかがいしますので、最初のメールでは住所などを記載いただかなくても結構です。個人情報なんたらとか、いろいろあるご時世ですから、聞かないのが一番。
メールくださった方に普通に返信する場合がありますが、特に害はないはずです。個人情報は厳守します。
応募数が2名に満たなかったらどうしようという不安がありますが、どうぞよろしく。
ほいでは、長いインタビューにお付き合いくださいましてありがとうございましたー。
自分でも、締め切り抱えてるのに何やってんだ、という感じなのですが、楽しかったです。
そいではまた。
やはり秘密の小筺か何かに隠し持つべきでしょうか。
「私が死んだら、開けずに一緒に埋めてくれ」とか。
しかし、味わい深いインタビュー記事でした。
>ス「そうなんですか。限界はあるんですね」
この言葉に、ふだんスズキさんが感じておられるのであろう“お東陽先生の無際限な許容力”のほどを感得いたしました。念を押して確認せずにはいられなかったのですな。
僕は熟女マニアというのの気持ちがよくわからない上、お東陽先生ならどこまでもいってしまうのかなあと思ってしまいまして。
それから、色紙はタテヨコ14cm程度のミニサイズなのでどこにでもしまえますよー(本文中にも追記させていただきました)。
水性透明カラーインクを塗っています。
コピーのインクは油性だからにじまない。
着色完成原稿とは別に白黒線画があるわけで、
これをスキャンしてパソコン塗り絵にしたら
売れるかもしれません。
パソコンを使う技としては薄墨使用の絵を
スキャンして白黒プリントすると灰色が微細点集に
なりますので、白黒漫画の原稿として使えます。
普通にペンで緻密に描き込んだりきっちりトーンを
貼るほうが見栄えは良いので、
最後の手段的な方法ではありますが。
しかし、せんせーもうちょっと描かないもんかなあ。
てか、喋ってもお東陽先生ですな。
ありがたく拝読いたしました。
色紙欲しいっす。
それよりなにより、わたしと同じ、砂野という
珍しい名字の方がコメントされていたので、
ついびっくりしてコメントしてしまいました。
おお、そうなのですか、わたせ先生。そりゃそうっすよね。キャリア長いですもんね。
「パソコンさえあればなんでもできるんじゃないかなあ」と口を空けて考えてた阿呆でございました(僕が)。
>ライター田中さん
そうですねえ。読者でない方にとっては何言ってるかワカランというか、なんの中身のないインタビューかもしれません(笑)。
また、文中で田中さんについても触れさせていただきましたー。お東陽先生のメジャーデビュー(?)、ありがとうございますです。
>ウッキさん
漫画家ご本人と打ち切りについて話せたのは幸運でした。
「聞いちゃってもいいんじゃない?」と思わせる空気をお持ちなのがさすがです。
>砂野さん
おお、もうお1人の砂野さんなのですね。
ご応募メール受信しました。ありがとうございます。
今後ともごひいきにどうぞー。
希望者、2名は超えましたよね。
東陽先生のイラストでユンケルや赤マムシドリンク、コンドームなどのパッケージなどいけそうですが。
Tシャツもぜひ、作ってくださいね。
ご応募ありがとうございますー。
メールいただきましたよ!
>バリューさん
おかげさまで抽選ができるようになりましたw
ドリンクとかいいですねー。プリッツはまず無理ですもんね。
熟女系の雑誌って、1000〜1500円するんですよ。もちろんDVDとかついていない。刷り部数が少ないし、広告もないからでしょうけれど。
学生のころはよく、神田の古本屋回ったなあ。。
僕もさすがにおばあちゃんは厳しいのですよ。
お東陽先生の熟女考、ぜひ興味がありますねー。
そういう本で広告はつきにくいでしょうね・・・その分、同じような業界の会社にとってはチャンスでしょうけど。
やはり50代くらいですか、おにおにさんの上限も。