僕には、同じ大田区に住む歳の離れたお友達がおります。
どのくらい離れているかというと、僕の父親と言っても差し支えないほどです。
彼は茨城県は大洗の出身なのですが、別に地元からの知り合いというわけではなく大田区に引っ越してきてから知り合いました。
で、ちょうど買い占め騒動でお米がお店から消えていた数日前に彼の家に遊びに行っていたのですが、彼は「今日は偶然、並ばなくてもお米が売っていたんだよ」と嬉しそうに言い、その場でお米を炊いておにぎりをご馳走してくれました。
これは何よりの馳走、と言いつつおにぎりをいただきまして、「お米が買えたこと、おにぎりが食べられることでこんなに喜ぶなんて、現代とは思えないねえ」などと笑い合っておりました。
ですが、冗談はさておき本当に温かい歓迎であります。
彼は僕と同じで買い占めには批判的で「そのう騒動は落ち着くだろう」という考えの持ち主ではありましたが、それでもあの時期におにぎりをご馳走してくれたことは、平時とはまた違う重みのある恩義だと思います。
このスズキ、今回のおにぎりは忘れませんぞ。
この非常時、なんだかんだと心寒くなる騒動が頻発しておりますが、中には非常時に負けない心を持った人もきっとたくさんいます。
ここはひとつ深呼吸をして、自分自身が「良い人もいるものだ」と言われるような行動を示してみるのもいいかもしれませんね。