さてさて。久しぶりにお気に入りの漫画の話など。
僕が現在、もっとメジャーになってほしいと願っている漫画が、ヤングジャンプ連載中の「益荒王(ますらおう)」です。
まず、設定をすごく簡単に説明など。
喧嘩自慢の主人公が転校してきた大阪のとある町では、年に1回「益荒男祭り」が開かれる。近隣の腕自慢が集まるこの祭りで勝ち残った者には、最強の称号「益荒王」が与えられ、以後1年間、町中の尊敬を集められる。
喧嘩は強いが女の子にもてないことが悩みの転校生、大和武士(やまと・たけし)は、益荒王になって憧れの女性に告白しようと奮闘するのであった・・・というものでして。
まあ早い話、強い男が尊敬されるという、野蛮にして素敵な町なわけです。
何が素敵って、この町とそこに生きる人々。主人公たちをはじめ、男も女もクセのある者たちばかり。
いい年こいておネエちゃんのことばかり考えているおっさんとか、熟女好きのでも勘弁って感じのお婆さん風俗嬢(嬢?)とか、お東陽世界にも通じるような人がいっぱい。
で、一番気に入っているポイントは、卑怯な奴が少ないこと。
ライバルとなる喧嘩相手にはいわゆる不良が多く、善人とは言いきれない者も多いのですが、誰しもが益荒男祭りの最低限のルールは守っているのです。
例えば1対1で出場権を争うこと、素直に負けを認めることなど。
いいなあ、こういう奴ら。人によって善悪というのは違ってしまいますが、卑怯であるかどうかはほぼ共通した価値観を持っていると思うのですよね。
人間、卑怯でさえなければ、敵ながらあっぱれ、という一定の敬意は抱けるものなんですよね。人間って一般化しちゃいかんかな。少なくとも僕は、です。
例えば作中、電車で女子高生にいたずらをしようとする不良が出てきますが、主人公たちがボコボコにして終わり。駅員も警察も不介入。今で言う自己責任ってやつでしょうか。
ちょっと話はずれますが、現実だと、自分の行為を棚にあげて警察に泣きついたりする坊主もいて、さらに警察も相手にしちゃったりするもんでややこしくなるわけですよ。
勘違いとかならともかく、意図的にいたずらしたり威張って座っているようなのは、自分のためだけにルールを無視しているわけですから、言ってみればアウトロー。法が守るのはどうかと思ったりなんかしちゃったりして(太一郎)。
その点、益荒王の登場人物よろしく「ワシに文句がある奴はかかってきたらんかい!」と宣言し、その結果、全員から袋叩きにされてもそれを受け入れる、ってくらいの覚悟があるならいいのですが。
いや、よかあないけど、そういう世なら文句がある人間が上には上がいるとわからせられますし。危険という代償を払っていますし。
今の世だと、覚悟のない子供ほど好き勝手できちゃうんですよね。やるだけやっといていざとなったら警察に頼るなんてのは、無銭飲食みたいなセコさを感じます。
もちろんこのスズキ、喧嘩推奨しているわけじゃござんせん。真面目に生きている人は、不当に怒られたり殴られたりしちゃいけません。
ただ、悪いことする者に対しては、死して屍拾う者なし。そういう筋を通さんとかっこ悪いということを、「益荒王」が広めてくれたらいいなあと妄想しました。
話がだいぶ逸れましたが、いい意味でシンプル、強い男、純情で義理人情を重んじる者(女性含む)は尊敬される! というお話です。
「本物の男になりてえ奴だけついてこいやっ!!」というキャッチフレーズに偽りなし。時には熱く、時には滑稽でもある彼らの純情な生き様をお楽しみください。
道徳のお時間には益荒王も読め! と、教育者の皆様にもお勧めしたい漫画ですよ。ぜひぜひ。
※残念ながら、世の中はまだ益荒王に追いついておりませんので、今すぐ同じ行動を取ると乱暴者扱いされます。お気をつけて。
追記:
何か変なこと、怖いことを言っていると思われたらどうしよう。
スズキはとてもおとなしい生き物ですよ。本当に。分類としては妖精族です。花の精とか。言い切る。
「ますらおう」凄いタイトルですね。
昔体育の先生が「ますらお」って名前でした。本名が。その名の通り、体育教師に相応しいますらおぶりでした(笑)
卑怯なヤツが少ないっていいですよね。
ほんと、卑怯とか卑屈とか、卑劣とか、そういう人と仕事するとうんざりします・・
漫画喫茶にいったら是非読んでみます!
スズキさんに会ったことがない人がいるかもしれないので念のために書いておきますけど、この妖精やら花の精やらにケンカ売れるヤツは1万人にひとりいるかどうかって感じですよ。
が、怖そうな感じかというとそうじゃない。
でも、敵に回すと……と誰もが思うタイプですな。
まーそのなんだ、改心した後の山のフドウみたいな感じ?(笑)
お仕事お疲れ様っす!
ますらお先生。すごいですね。
「3年B組ー! ますらお先生ー!」という叫びとともに、四方八方からかかってきた不良たちとバトルロイヤルを開始してほしいものです。
ウオオオオオ、ドカバキドカバキと。
3巻からは褌姿の男どもによる喧嘩祭りが始まりますので、フンドシ好きの女性にもお勧めです!(お好きかどうかはわかりませんが)
>ライター田中さん
フォロー(?)ありがとうございます。いささか怖そうな表現もございますが・・・(笑)
書き終えたあと、「ハッ、これでは僕が乱暴者と思われちゃうかも・・・妖精なのに」と、七色の羽をはためかせながら思った次第です。
>改心した後の山のフドウみたいな感じ?
さすが田中の兄さん(笑)。実は学生時代の僕はさらに似てまして、とある会の「ケ、ケンシロウさーん!」と心配しているコマなどは瓜二つでした。「実写映画はお前だな!」と言われるほどに。
まあ、改心前でないだけよかったかと。
かめはめ波もスタンドも使わないのがステキですね。
今後もそういうのが出てこないことを祈ります。
そうですね。一応リアル路線なので。
おっしゃるとおり、なんの上限もなく「もっと強いのが出てきた!」というのではなく、制限のある中で表現を見せてもらいたいものですね。
あはは、ライター田中さんのおっしゃるとおり。確かにこの妖精族にケンカを売るバカな奴はいないでしょうな。
面白いっすよー、お勧めです。ばりゅうさんは大田区仲間(笑)のご近所さんなので、なんでしたらお貸ししますが。
>この妖精族にケンカを売るバカな奴はいないでしょうな
ばりゅう兄さんまでそんな(笑)。
可憐だからケンカを売られない、と解釈しておきます。強引に。