ひたすら津本陽。
この方はご自身も剣道や剣術を学ばれているだけあって、剣戟のシーンが詳しくて楽しいです。
斬り合いにいたるまでの鍛錬や、ちょっとした足運びで勝負が決定する点が描かれているから、時代小説、剣豪小説というより、剣術小説といった感じ。
あんまりお金や出世に関係ないのも特徴ですかね。どっちかというと個人の意地とか腕比べとかの次元で命を賭けてます、主人公のみなさん。
これが旗本退屈男だとあっさり1万両とかのデカいお話になるし、藤沢周平だと取り扶持を10石上げるためだけに命を張る下級武士の悲哀が出たりします。
思い返せば高校時代、吉川版よりも先に津本版宮本武蔵を読んだんだですよねえ、僕。
武術とかに興味を持ったのは、津本さんの影響だったのかな、と今さらながら確認。
そういえば今週末、お世話になっている先生が演武会のため東京にいらっしゃいます。
先々月もお会いしたのだけど、演武を見るのは久しぶり。しっかり見せていただこう。
僕も久しぶりに、きちんと体を動かそうかなあ。