スズキです。
すごく唐突なんですが、吸血鬼っているじゃないですか。
あ、いや、実際にいるかどうかは知らないんですが、そういう伝承とかあるじゃないですか。
吸血鬼に関する本とかを見ると、すごい人気ですよね。単なるモンスターじゃなく、吸血鬼ファンって感じの人も多いようです。
この吸血鬼に対する信仰は、どこから生まれたのかな、と考えると、個人的には、「血だけ吸う」ってところなのではないかと考えております。
血を吸われても体はきちんと残る。または、自身も吸血鬼として蘇る・・・そんなところが、本来は人間の天敵であるはずの吸血鬼のイメージを美しくしているのかなと。
頭からボリボリ食べる化け物よりは、美しい死を与えてくれますもんね。
まあ、スルメみたいになるまで吸い尽くす吸血鬼もいるかもしれませんが・・・大食漢っていうのかな、これも。
さておき、吸血鬼のイメージが貴族的なものとして固まったのは、1819年に発表されたジョン・ポリドリの「吸血鬼」からと言われておりまして。
それまでは吸血鬼といえば、墓の中から這い上がってきて人を襲うという、どちらかというとゾンビとか食人鬼とかいったほうがいいものだったんですね。当然ながらその格好も、傷んだ衣服をまとった農夫とか、そんなものだったわけです。
ですから、伝承に残る本物(いるのなら)の吸血鬼像は、黒衣の貴族ではなく、お東陽作品のおじさまがたに近いんですね。
もちろん元が普通の人ですから、物腰も普通。
「ハァ、どっこいしょと。ごめんくださいよ。お嬢さん、あっしらにちょいとだけ血を吸わせてもらうわけにはいきまえせんかね。いやなに、ちょっとキバは刺さりますが、たいしたことじゃない。先っちょ、先っぽだけでも!」
とかなんとかそういう感じで(上記の物腰は普通というか、普通以下という感じもしますが)。
ほかにも、スレたお姉さんの家に行っちゃうと、嘘の身の上話に同情してお金あげちゃったり。
若い女性のところに行ったつもりが、まだまだ気が若いお婆さんの家に入っちゃって、逆に帰してもらえなかったり(兄貴がおばあさんに襲われて「ヒーッ」なんて悲鳴をあげる話がありましたね)。
なんだか大変だなあ。
コウモリに化ける、なんて特殊能力もブラム・ストーカーの「ドラキュラ」オリジナルなので、お東陽系のリアル(?)吸血鬼は、普通に走って逃げるだけですし。
頑張れ、NOT貴族の吸血鬼たち。
突然終わります。
ポリドリ「吸血鬼」はここにも収録されておりますです。
2005年11月19日
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/9541156
この記事へのトラックバック
http://blog.seesaa.jp/tb/9541156
この記事へのトラックバック




「悪たれ吸血鬼」(マガジン)は交通事故の死体から血を抜いて母親に輸血する話なんだけどそんなに死亡事故は近所で頻発しないぞ!と読者全員がツッコンだと思う。本来の題は「待ってて・・・」で、
ラストシーンには編集者がナレーションを足していた。マガジンの編者介入率は猪の顔のように大きい。
手塚治虫の「ドン・ドラキュラ」には、血を吸われるのが好きになってドラキュラを追い回す女性がいたような。
そんなふうに、吸われても別に死んだりしないなら提供してもいいっすね。
>砂野さん
あいかわらず、貴重な情報ありがとうございます。その漫画では、血液型は調べてから血を抜いてたんですかね。
そいから、マガジン編集が内容に関わってくるのって、そんなに長い伝統なんですねえ。
絵だけ描いてるって感じの作家さんも多いと聞きますし。
血液型は調べてました。だから確率的にさらに苦しいっす。その短編は絵柄的には完成していて、
大東はマガジンで脚本付きで短編一本と連載一本(切られたけど)を書きました。しのはら勉も同じ扱いで、マガジンは長編に使える漫画家を求めてるわけです。
なお、大東はちばてつや一門であることは作風から
マチガイナイ。マガジンでは政岡としやの「悪たれ」
と池上遼一・雁屋哲の「悪たれ馬ドンキー」があります。
(「悪たれ」は編集長の趣味なのか)
後者は近年コンビニ本の池上作品集に再録されました。名作です。・・・ドンキーは自分のためのダービーを作ったのだ・・・という終盤の語りは泣けるぜ!