管理人の相方、ハットリスです。
僕がはじめて単行本を買い集めた漫画として思い出深いのが、
「キン肉マン」週刊少年ジャンプに連載された、
ゆでたまご(男性二人組の漫画家)のデビュー作にして代表作でもあります。
「主人公、
キン肉マンことキン肉スグルはキン肉星の王子として何不自由なく育てられてきた。
しかし、大王である
パパ(キン肉マユミ)、
ママと共に宇宙旅行に出た際、宇宙船に紛れ込んでいた
豚と間違われ、船外に放り出されてしまう。
以後、地球の
日本(水道橋)に降り立ったキン肉マンは、人類を脅かす怪獣達に戦いを挑んでは負け続け、
ドジでマヌケなダメ超人と地球人に蔑まれながらも、ヒーローとして活躍していく。
そんな時、キン肉マンをキン肉星に連れ戻すため、
ミート君があらわれて・・・
」というのが、この漫画のストーリー。
開始当初は、「ウルトラマンや仮面ライダーになれないダメ超人」である事が主眼であったため、敵キャラクターは怪獣でしたし、キン肉マン自身も巨大化やビームを頻繁に出していました。
これは、「キン肉マン」読み切り作品当時のイメージ、そして作者ゆでたまごの怪獣、特撮好きに起因するものでしょう。ジャンプコミックス(JC)2巻までは、このイメージに引きずられていた感があります。
しかし、JC3巻以降、キン肉マンはそのコンセプトが変わります。それは、作者ゆでたまごが愛するもう一つのもの、
プロレスのエッセンスが加わった事です。
超人プロレスは「キン肉マン」に、戦いの幅の広がり、80年代当時のチビッ子プロレスファンの注目だけでなく、強力な
ライバルキャラをももたらす事になります。
それまで、ニヒルな超人
テリーマン(アメリカ)や敵宇宙人
キン骨マン(ドクロ星)がいたものの、決定的なライバルキャラクターのいなかったキン肉マンにとって、ダメ超人と対照的なエリート超人
ロビンマスク(イギリス)の存在は画期的なものでした。
そして、プロレスを導入した何よりの効用は、主人公以外にも活躍の場が用意された事で、脇役達が魅力的なレギュラーキャラとして成長していった事です。
テリーマン、ロビンマスクをはじめ、残虐超人でカンフーの達人
ラーメンマン(中国)、ラーメンマンに父ブロッケンマンを殺された
ブロッケンJr(ドイツ)、ファイティングコンピュータの異名を持つロボ超人
ウォーズマン(ソ連)などなど、かつてライバルだった超人達が、後にはキン肉マンと
「友情」で結ばれる仲間として、共に戦っていく事になります。
脇役が主人公以上の人気を持っている、しかもその活躍している超人達の多くが読者投稿である、というのもキン肉マンの大きな魅力だと思います。